海外留学で人生が変わる理由
MBAや海外大学院卒業生の声は以下の3つに大別できるのではないでしょうか。いずれも日本国内の教育では得難い経験です。
1.舞台にあがる
ケースメソッドをはじめ海外大学院の授業がどのようなものかと問われれば、「あなたの意見は? あなたはどう思う? 賛成、それとも反対?」の繰り返しを24時間365日やるようなものです。授業中だけでなく、スタディーグループやプロジェクトにおいても基本的に同様です。個人で調べてきたことを共有しながらも、他のメンバーからの質問は「それで、(あなたは)どう思うの?、何が結論?」に収束します。
一言で表すならば、「舞台にあがる」のです。誰かの意見ではなく、「私はこう考える」「私の導き出した結論はこれ」と自分の意見が求められます。大変なことのように一見思えますが、海外留学を通じてなんら怖いことではなくなります。
2.自分を知る
海外留学中は授業と予習復習、試験やレポート、クラブ活動に就職活動と多忙を極めます。学生は皆なんとかやりくりしていますが、それを可能にするのがグループワークというシステムです。一人で一から十まで全部やるのでなく、分担することで学習効率を最大化し、さらにケースメソッドを通じてクラス全体に波及させるように設計されています。
そうした環境下で鍛えられていくうちに、「自分はどう貢献できるだろうか」とか「自分のリーダーシップスタイルはどのようなものか」などソフトな面でチームもしくは組織における自分自身をプロットして考えるようになります。このソフト面の成長をハードな要素(業界、分野や地域など)と掛け合わせして自身の針路がだんだんと見えてきます。
3.世界を知る
多くの留学生は劣等感と自己有用感を経験します。「あまりにもすごい人がいる、それも一人ではなく沢山いて、どうあがいたって自分は敵わない」と「なんだMBAとはいえこの程度か、私って意外と通用するかも」を両方経験すると角の取れた自信につながります。
授業内外で様々な問題、課題に触れますので「果たして、自分はどれに取り組みたいのか、取り組むべきか」を否応なく考えることになります。様々なバックグラウンドから集まるクラスメートといわば化学反応を起こしながら、世界の課題にピントが合った状態で見えてくる経験をします。
1 - 1. MBAのミッション
学部課程においてもビジネス学部もありますが、欧米では学部課程は教養教育+専攻で卒業になることが多く、ビジネスを本格的に学ぶのが専門職大学院の一つであるMBAです。というわけで資格ではなく修士号(学位)が正しいのですが、会社や起業における登竜門のような位置付けで語られることもあります。
ミッションは各校で多少の違いはありますが、だいたいこんなかんじです。
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グローバルリーダーの育成
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ビジネスと社会にポジティブなイノベーションを起こす
MBAをはじめ海外大学院留学はグローバルリーダーを目指す最適な環境の一つです。「リーダーシップ」「イノベーション」について深く考えさせられるプログラム設計がなされています。
1 - 2. MBAのカリキュラム
1年制と2年制どちらも半年~1年の必修プログラムが多いです。MBAは学部の専攻やキャリアの業界や職種を問いません。General Management、要するにビジネスの要素を幅広くハードスキル、経営、マーケティング、ファイナンス、人事管理、戦略など多岐にわたる分野を履修し、並行でリーダーシップやクリティカルシンキングなどソフトスキルもカバーします。1年目の1学期は学生全員が気合が入っている時期です(= クラス内で自分を優秀だと信じて疑わない時期ですww)。
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Strategy:会社の戦略 SWOT分析や3C分析 Consumer, Competitor and Company
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Accounting:制度会計だけでなく管理会計
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Marketing:4P, Product, Place, Price and PromotionやSegmentation, TargetingやPricing
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Finance:WACC(Weighted Average Cost of Capital)やDCF Discount Cashflow, CAPM
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CSR:お客さまだけでなく、従業員・地域社会などStakeholder management
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Economics:マクロ経済・ミクロ経済、為替レートや経済統計、経常収支・GDPや購買力平価PPP
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Project Management:Agile/Waterfall development
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Supply Chain/Operations Management:Six Sigma, Toyota Production System, Logistics
1年目の最後に全員参加のプロジェクトが必修になっているMBAもあります。1年目で学んだ集大成というわけです。業界も分野も異なる数多くのプロジェクトから希望するものを選んで1~3カ月間プロボノで働くイメージです。
1年目の後半や2年目から選択科目がスタートします。志向するキャリアや興味関心で選んでいきますが、単位の代わりにプロジェクトだったり、インターンなど就職活動に参加する学生もいます。社費の方で自身の会社に戻る方も無償のプロジェクトに参加しているケースが少なくありませんし、社費で入学したけれども機会の縁があって別のキャリアを歩む方もいらっしゃいます。
2年制プログラムの夏はインターン
2年目からは同じ大学の他学部の授業に参加してみたり、交換留学にいくこともあります。公共政策大学院や法科大学院とDual DegreeやJoint Degreeプログラムが設けられていることも多く、学位プログラムでなくとも選択科目が開放されていることも多いです。また、アメリカ/ヨーロッパ/アジアと大陸を跨いでMBAの交換留学も盛んです。都市部の学校から郊外の学校など立地を変えることもできたりします。
サマーインターンで内定を獲得するのが王道スケジュールです。MBAは就職予備校と揶揄されることもあるほどキャリアチェンジするために入学する学生が多いですから夏休みとは程遠い多忙で真剣勝負の時期です。
1 - 3. MBAは授業以外も忙しい
転職や起業を目的に入学してくる学生がほとんどです。授業で学ぶ以上にクラブ活動で志望業界向けのインターンや面接対策があります。よくあるのは「コンサルティングクラブ」でケース面接の模擬練習、「インベストメントバンククラブ」などです。2年制のMBAではサマーインターンで内定をもらった2年生が1年生のサポートをすることもあるようです。
クラブ活動は就職だけでなくサッカーなどスポーツ系やワインや音楽など文化系もたくさんあります。MBAらしいのが「Japan club」のような国別クラブがあり、実際にキャンパスで日本文化を紹介するJapan Nightや、学校休暇の際にJapan Tripで日本を訪れたりするのはダイバーシティの成せることだと思います。また、MBATというMBAの大運動会も一大イベントです。
ビジネススクールらしいのが「ビジネスケースコンテスト」です。優勝や上位だと賞金が貰えたり、メンタリングやネットワークなどサポートが受けられ、最終的に事業化にたどり着くこともあります。
1 - 4. 1年制MBAは基本忙しい
1年制 or 2年制 どちらも一長一短がありますが、留学生活の忙しさで言えば1年生のカリキュラムはあたりまえに忙しいです。2年制ですと週4日授業で土日 + 水 or 金も授業がない学校もあります。ケースメソッドは予習してナンボですから週休3日でも忙しいです。それに大して1年制はパンパンの時間割になることもあります。
学費は高い & 合格は難しい & 出願はもっと難しい
MBAは合格以前に出願するだけでも超えなくてはいけないハードルが多いです。英語、テストに出願書類が全て揃える必要ですが、「1年 × 100万」でたどりつければ順調なケースで数倍かかることも珍しくありません。
千差万別ではあるものの、予備校や個別指導、独学を否定せず、どのようなアプローチもありです。時間とお金に糸目をかけずということもあれば、出願費用を少しでも節約し留学に充てる事も考えられます。いずれにせよ、肝心なのは志望校合格でありプロセスではないはずです。
1. エッセイ
MBAは「リーダーの育成」を使命としていますので、何より大切なのがエッセイ、特にゴールエッセイとリーダーシップエッセイです。この2つのエッセイで
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将来のキャリアゴール
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自身のリーダーシップと人柄
について実現可能でインパクトのあるキャリア像、リーダーのポテンシャルを示すことが不可欠です。MBAアドミッショズチームは大量のエッセイに目を通しますので、ありふれた内容ではなくオリジナリティに溢れたエッセイで魅力的な志願者に映らないはずです。
2. レジュメ
キャリアの足跡です。MBAスクールの多くは平均職歴は5~8年くらいですが、キャリアのポジションと実績を記し、エッセイと並び重要な書類です。MBAはリーダーの卵を探していますから、過去の仕事における取組みや成果から将来のポテンシャルを知ろうとします。
MBA界隈は志願者、学生に卒業生のどの立場にもピカピカな経歴が揃う傾向がありますが、MBAアドミッションズの声は「多様なバックグラウンドを持った志願者を歓迎」で間違いありません。さらにはMBA受験体験記にも「MBA志望理由は多様なバックグラウンドの環境下で自分を試したい」的な声も枚挙にいとまがないです。
3. GMAT or GRE
GMAT/GREは志願者全員に課される大学院志望者用の共通テストです。母国語に関係なく受験者が同じ土俵で挑戦しないといけない、つまり日本人にとってはマイナスのハンデ戦です。厳密に言うと、GMATはMBA用なのに対し、GREは幅広い専攻の汎用ですが。
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英語リーディング
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数学基礎
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論理クイズ
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作文 GREのみ
受験者全員が大学卒業、しかもネイティブと同じテスト内容なのに上位20%、最難関校なら上位10%のスコアを獲得しないといけません。日本育ちにはとんでもなく厳しい競争ですが、グローバルスタンダードからすれば「英語の勉強」は地域格差なんてほとんどないでしょ!! & グローバル企業なら英語公用語だよね」というわけです。数学ならまだしも、英語リーディングでハンデなしはキツいです。
MBA各校はClass Profileの1項目としてGMATスコアを公表しています。平均値、中央値やトップ・ビリ10%を除いたMid 80%を確認できることが多いです。
4. TOEFL or IELTS
MBAトップスクールは英語圏だけでなく、フランス・スペインの学校も英語が公用語です。一部現地の言語で運営されているケースも少数あるものの、英語が母国語もしくは英語圏の大学卒業でなければ英語力の証明が求められるケースがあります。2024年時点でほとんどのMBAで必須ながら、一部不要なスクールが英語圏のアメリカにもあります。
TOEFL:Min 100 ~ 110
IELTS:Min 7.0 ~ 7.5
TOEFL100/IELTS7.0は短期間で到達できるスコアではありません。日本の英語教育が到達点として想定していないレベルですので、猛烈に勉強して寝ても覚めても英語漬けの生活を少なくとも数カ月続けてなんとかいけるかもレベルです。TOEFL110/IELTS7.5は日本基準に照らせば別次元の英語力です。
5. 成績証明書
学部の専攻は問わないですが学業成績は重要です。GPA, Grade Point Averageという成績の平均値を4~0のスケールで表します。Aなら4, Bが3, C, D とF(不合格)が0といった具合で各科目と成績を単位数で加重平均して算出します。日本語の成績証明書は受付けてもらえませんので英文で発行してもらうか、外部の翻訳サービスを利用します。
MBAを含め大学院の専門課程は学部時代の教養課程において優秀な成績を残した人が進学する、という建前があるので「GPAが3以上」が一つの基準です。しかしながら、GMATスコアと同様にGPAも上昇傾向にありトップスクールでは3.5以上があたりまえになりつつあります。
日本の大学はGPA制度に倣っていないことも多く、その場合は2つのやり方があり
-
GPAを空欄で出願
-
GPA換算機関に依頼して入手
をすることで対応します。WES, World Education Serviceとググれば換算サービスの手続きが載っています。受験体験記を覗いてみるとGPAがだいぶ上がっている方もいらっしゃいます。英文の発行や換算サービスなど日時を要することが多いので早めに動いておくと安心です。
大学の成績は過去の話で今からあがいても仕方がありません。大学や専攻によって評価基準や科目の難易度が異なるのは当然の話です。なにより、学力であればGMAT/GREが統一基準になっていますのでそっちでハイスコアを獲得すれば最新の学力を示すことができます。
6. 推薦状
社費と私費で一番労力が分かれるパートが推薦状です。推薦状は第三者評価となっており、エッセイやレジュメの裏付けや本人の長所短所を記載します。アピールポイントだけでなく、課題について質問があることが多いです。
推薦状は社費の方は社内の上司に依頼すれば問題ない話ですが、私費の方は誰に依頼するか非常に悩ましいです。推薦状の依頼 = 留学で退社する予定 ということですので苦労されている印象です。雇用流動性が高い国や業界ばかりではありませんし、海外留学をポジティブな挑戦と応援してくれるとも限りません。
推薦状で注意すべきは「自身をよく知っている方に頼む」ことです。会社のお偉いさんであまり関わりがない人は推奨されていません。一番多いのは職場の上司、先輩や取引先、他にはプロジェクトマネージャーで一緒に働いた方、などに依頼するのが定番です。
私費の方は依頼して断られることがあります。そのような状況があることはMBAアドミッションも承知しているので問題になることはないと思いますが、必要があればオプショナルエッセイで推薦状の人選について説明すれば良いかもしれません。
世界は甘くない
冷静に考えて納得した上で海外留学するためのポイントをこちらで紹介します。
1.費用が高い
海外大学院の学費は高く、プラス滞在費とさらに機会損失があります(1年2年を仕事から離れるので収入だけでなく、職務経験の観点でも)。特に米国2年制の大都市圏ですと、学費+滞在費の2年分で少なく見積もっても2000万円以上かかります。
2.現地就職は簡単ではない
トップスクールであっても現地就職は簡単ではないようです。卒業生の多くは日本で働いています(もともと社費派遣であることを考慮すべきですが)。
3.良い人ばかりではない
志望校選びの決め手は人でした!という声は多いです。しかし、実際にはトップスクールであってもフリーライダーは一部ながらいるようです。グループワークも機能しなければ辛い経験になります。
4.情報の非対称性が減少傾向
少なくとも知識やコンセプトは簡単に書籍・ネットで手に入ります。わざわざ時間やお金をかけて海外留学する必要があるか、ということです。
5.日本の組織文化とMBAは相性が悪い
合議制や年功序列を筆頭にまだまだ組織文化や価値観の違いがあります。特に裁量権についてはギャップが大きいと思います。
6.受験体験記は後付けのプレゼン
1000万円以上のお金と1-2年の時間を負担するにもかかわらず悪い経験なわけがありません。ものすごい贅沢ができるだけのリソースを海外留学に賭けるのです。誰でも入学した学校が一番にきまっています。
7.挫折を味わうこともある
ポジティブな点だとも言えるのですが、とてつもなく優秀な人が結構います。試しに受けてみたら受かったから入学した学生もいます。エンジェル投資家になったつもりで「どのような学生に投資したいか?ポテンシャルを感じるだろうか?」と試しに考えてみてください。挑戦する覚悟があるでしょうか。
8.帯に短し襷に長し
多くのMBAはジェネラルマネジメントであり専門家志向でありません。卒業後すぐに違う分野のスペシャリストとして活躍というわけではないのです。また留学期間についても1年制はあっという間で短い、しかし2年制だと2年目の後半はバカンスになりがち、という意見があります。
9.アイデア/知識よりも実行力が問われている
Operational excellence、実行力が鍵を握るようになっています。絵に描いた餅ではダメで、コンサルやPEにおいてもハンズオン、現場レベルで変革していくことが求められています。はたして海外留学が実行力を鍛える場所として相応しいのか、どのように役立つのか考えることが大事です。
志望校選びはなんでもOK
出願時にゴールエッセイやキャリアプランを仕上げて入学するMBAですが、卒業後の進路は千差万別です。初志貫徹もよし、路線変更もよし、転職も起業もMBAで出会いからの結婚もあり、社費留学からの退職も毎年起きています。
例えるなら
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「翼を授ける〜」以上の人生用エナジードリンク
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金融取引のコールオプション
のような選択肢や挑戦心を知らず知らずのうちに与えることがあります。入学前、在学中、卒業後のいずれのフェーズにおいても「これだ!」に出くわすことがあり得ます。
MBA受験準備において出願校選びはスコアメイクと同じかそれ以上に難しいです「GMATスコアが出た瞬間が一番興奮した」など、GMATをクリアすると海外留学が目標から現実になります。サブタイトルの「beyond 700」が意味するのは、実質的な学校選びが始まるのはスコアメイク後からと考えており、海外留学を「目指す」から「選ぶ」に変えたいと思うからです。
1.どこも良いMBA
どの学校がトップスクールなのかはたくさんのご意見があるものの、トップ10 もしくはトップ20にランクインするMBAであれば対外的には素晴らしいMBAという評価が確立されていると捉えて差し支えありません。選択科目も豊富であり、クラブ活動も一通りあります。
2. 現地就職なら一択
現地就職を目指すのであればその国、地域が第一候補になります。アメリカ就職を目指すならUS MBAのトップ10~15を志望校にすべきですし、アメリカ国内でも東海岸と西海岸まで絞って出願する方もいます。ヨーロッパ就職ならEUトップ校が望ましいですが、ヨーロッパのイギリス、スペイン、フランスは生活環境や文化は国ごとに違います。インターンシップを探す意味でも立地は大事です。
3.必修プロジェクトあり
Dartmouth Tuck, Michigan, UCLA
座学だけでなくプロジェクトに参加する(しなければいけない)MBAプログラムです。
4. ケースメソッド
Harvard, Virginia Darden, IESE
喧々諤々のディスカッションはMBAらしい授業スタイルで、発言点が成績にも占める割合が高いのでその意味でも真剣勝負です。
5. オンラインMBAも高評価
IE, U Southern California, U North Carolina, Carnegie Mellon Tepper, Indiana Kelley
フルタイムMBAだけでなくパートタイムMBA、オンラインMBAも一部トップスクールに用意されています。
6. 1年制もあります!
Duke, Cornell, Northwestern Kellogg, U North Carolina, U Southern California, Emory Goizueta
US MBAにも1年制が用意されていることが珍しくありません。
これ以降は参考までに、でございます。
区切りや範疇など異論反論があるかと思いますがご容赦ください or ↓までご連絡下さいますと幸いです。
立地
大都市:
NYU Stern, Columbia, Harvard, MIT, Georgetown, HK UST, UCLA, UC Berkeley, Chicago, U Penn Wharton, U Southern California, London Business School, IE, IESE, National University of Singapore
都市・郊外:
Nanyang Tech, Oxford, Cambridge, U Texas McCombs, Stanford, Michigan, Duke, Northwestern Kellogg, Virginia Darden, U North Carolina, Yale, INSEAD, HEC Paris, Carnegie Mellon Tepper, Indiana Kelley
田舎:
Cornell, Dartmouth Tuck
公共交通機関が便利
National University of Singapore, NYU Stern, Columbia, Harvard, MIT, Chicago, HK UST , IE, IESE
学園都市 and 美しいキャンパス
Michigan, Oxford, Cambridge, Yale, Cornell, Virginia Darden(<-世界遺産), Indiana Kelley
ビジネススクールがメイン
IMD, London Business School, INSEAD, HEC Paris
NCAAカレッジスポーツ
Michigan, U Southern California, U Texas McCombs, UCLA, UC Berkeley, U North Carolina, Stanford
治安が不安な地域にキャンパスがちょっと近接
UC Berkeley, U Southern California, Chicago, Columbia
直行便(JAL/ANA)
NY, Boston, London, Paris, Hong Kong, Singapore, Chicago, San Francisco
生活費が高くなりがち
UC Berkeley, Stanford, London Business School, Columbia, NYU Stern, Harvard, MIT, U Southern California, UCLA, National University of Singapore, HK UST
温暖 or 冬 or 蒸暑
温暖:
IESE, IE, U Southern California, UCLA, Duke, Virginia, Emory, U Texas McCombs
寒冷:
Chicago, Northwestern Kellogg, Michigan, Ivy League, MIT and NYU Stern
蒸暑:
Singapore, Hong Kong
ファイナンス
U Penn Wharton, Columbia, NYU, Chicago, London Business School
Entrepreneurship
Babson, UC Berkeley, Stanford, MIT, IE, Oxford
Cohort size
Big
Harvard, Columbia, Wharton, Chicago, Kellogg, London Business School, INSEAD
Small
UC Berkeley, Dartmouth Tuck, Carnegie Mellon Tepper,
Ivy League
Columbia, Harvard, U Penn Wharton, Yale, Cornell, Dartmouth Tuck
Public Ivy
UC Berkeley, Michigan, U Texas McCombs, U North Carolina, Indiana Kelley, Virginia Darden, UCLA
首都
London Business School, HEC Paris, IE, National University of Singapore
MBAアドミッションから見たGMAT
MBA出願・受験というのは定員のイスが限られた選抜試験の意味合いが難関校になればなるほど強くなります。アドミッションズ担当者は多様性を担保しつつ魅力的な出願者を選抜し募集定員を埋めることが最重要タスクの一つで、様々なバックグラウンドからなる出願者を評価し合格・不合格をつける必要があります。自動車の運転免許や簿記のように一定スコアや得点に到達していれば合格のような資格試験ではありません。
様々なバックグラウンド、例えば業界、居住地、大学の専攻や職種を一様に評価するのは困難ですが、GMAT/GREという共通テストはMBAの授業や課題に取り組む上で必要な最低限の言語的、定量的なスキルを同じ土俵で測ることができます。多くの大学院やMBAトップスクールでは過半数の出願者に不合格を下さなければなりませんが、GMATは選抜ツール、スクリーニングに有用と言えます。
この共通テストを選抜に用いるのはMBAや海外に限った話ではなく
・大学入試共通テスト
・新卒採用のSPI
・公務員試験
などがバックグラウンドに関係ない評価指標に用いられています。その意味ではMBA・海外大学院も選抜のやり方自体はオーソドックスなのかもしれません。
MBA出願準備とGMAT受験スケジュール
GMATは学習だけでなく受験スケジュールも重要です(でした、かもしれません)。というのも
「受験スケジュール」の重要性は過去と比較して下がっています。
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スコアを確認した上でキャンセルできるように変更された(過去はスコア確認 = キャンセル不可 というルールがあった)
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GREというプランBでもMBA合格できる
これら2つの変更により
「納得のいく or 合格が見込めるスコアを得るまでGMAT もしくは GREを受験する」
が戦略になっています。とは言うものの、経営においてスピードはますます重要になっていますし、海外留学、特にMBAの出願準備にも速さが大切です。
GMAT受験にあたり回数と頻度それぞれに制限がありますのでご注意ください。
また、出願にあたりGMATスコアは自己申告でよいのか、オフィシャルスコアの送付が必要なのか、MBAによって扱いが違いますので事前確認しておくようにしましょう。
MBA出願準備の中で、いつからGMATを受験するのがよいのでしょうか?。
MBAのファーストラウンドと1月初旬のセカンドラウンドで出願する前提で考えるのが一般的でしたが、昨今の学費高騰、Early Decision、IELTSやGREの普及で出願準備は決まったスケジュールではなくなりつつあります。
Duke Fuqua
Virginia Darden
この2校のEarly Action締切は9月前半です。
この流れを象徴するのがColumbia Business Schoolで
-
日本からの出願 & 合格が大幅に増加
-
25名以上の入学者の過半数がEarly Roundの出願
となっている年度があります。
ColumbiaがTOEFL/IELTSが不要であることを差し引いても8月中にGMATを完了させて、学校調査とエッセイを書き上げて、第一希望か準ずるか否か判断する必要があります。
*Early Roundは「専願」のように合格したら入学します!と確約が必要なケースが多いですので出願はくれぐれも慎重にご判断ください
1stラウンド9月末に出願する場合、遅くとも8月初旬には受験したいです。GMATはスコアがぶれるのが珍しくありません。初回は緊張して実力が出し切れないこともあるでしょう。そう考えると初回受験をして及第点未満だった場合には、2回目/3回目を想定しておくのが無難です。
GMATの旧バージョンでは
[The standard error of measurement is 30-40 points.]
とされていました(←Focus Edition以前の記載です)。
目標スコアに満たなくても標準誤差による可能性もあります、というのもGMAT自体が膨大な問題プールの中から20問ちょっとを通じて推定されたスコアですので、同じ人が再度受験したらブレる可能性があります & 体調や運などもあります。
初回受験で志望校のGMAT80%レンジが獲得できた場合には、GMATは最低限だけ継続しながらエッセイをメインにシフトして、GMAT2回目はそのMBAのファーストラウンド出願後の10月でも良いのかもしれません。
GMAT以外に注力する時期も英文を読む練習は継続しておくことをおすすめします。全くやらないとリハビリが大変になりますのでご注意ください。もしTOEFL/IELTSも未完の場合にはリスニングも毎日少しずつでも継続しましょう、こちらもコツコツ型の対策が必要になります。
MBAランキング: U.S. News
MBA RankingはMBA受験生だけでなく、在校生や卒業生、アドミッションを含めた学校教職員まで注目しています。US News、Financial Timesなど経済誌、QSなど大学評価機関がランキングを公表しています。
受験生は学校選びの際にランキングを重視している方は少なくないでしょうし、ランキングが学校のブランドに影響しますから、MBAランキングの上下にビジネススクール関係者も一喜一憂しているでしょう。
様々なMBAランキングが発表されています。
-
Forbes,
-
Economist,
-
QS
-
Financial Times
-
Businessweek
など経済誌が毎年、もしくは2年に一度ランキングを作成しています。
その中でアメリカ国内における注目度が高いと言われる「US News」を取り上げます。
はたしてこのMBA Rankingはどのように算出されているのでしょうか。また、受験生の観点からどの程度あてになるものでしょうか。米国MBAランキングの代表としてUS Newsを見ていきたいと思います。
US Newsは 1. プログラムの質 2. 就職の質 3.入試の質 とバランスがよい
あまたある米国MBAランキングの中で、多くの方にしっくりくるのがUS Newsが発表しているMBAランキングではないでしょうか。MBA受験生の中でも、MBAの入学難易度をランキングにしたらUS Newsのランキングにかなり近いのではないか、という意見がありました。
要はランキングを作る上でハーバードかスタンフォードが1位に決まっているだろ!!、というわけらしいです。そんな納得感の高いランキングは「1. プログラムの質 2. 就職の質 3.入試の質」がバランス良くミックスされてランキングが算出されています。
US News : http://www.usnews.com/education/best-graduate-schools/articles/business-schools-methodology
1. プログラムの質が4割:
Quality assessment (weighted by 0.40)
• Peer assessment score (0.25):
他校の学長やディレクターからの評価です。
ライバル校からどう思われているのかが25%とは、わざと低くしようとしたらどうするのでしょうか。。。ちなみに回答が返ってきたのは、たったの約4割で残りの6割の学長やディレクターはダメだったみたいです。
• Recruiter assessment score (0.15):
企業の採用担当者からの評価が15%です。
これは卒業生を評価しているのではなく、フルタイムのプログラムを評価しているようです。
ライバル校から評価や採用担当者からの評価は学内の意見ではありません。良く言えば客観的な意見なのでしょうが、中身を見て評価しているのでなく、外見の印象だけで評価してしまう恐れがありそうです。もしくは、MBAの教職員もいろんな学校を転々としていて、ライバル校の内情を良く知っているのですかね。。
2. 就職の質が3.5割:
Placement success (weighted by 0.35)
• Mean starting salary and bonus (0.14):
フルタイムMBA卒業生のベースサラリーとボーナスを申告ベースで計算しているようです。14%というのは、意外とサラリーの額は重視されない印象です。
• Employment rates for full-time MBA program graduates:
フルタイムMBA卒業後すぐの就職率が7%、卒業3カ月後の卒業率を14%として、合計21%を占めます。起業を目指すなど就職希望でない学生は除外されているようです。
MBAは就職予備校なのか?と揶揄られることもあるくらい、就職実績はMBAの価値を表しています。サラリーよりも就職率を重視しているあたりに、MBA卒業後の厳しさを表しているような気がします。
3.入試の質が2.5割:
Student selectivity (weighted by 0.25)
• Mean GMAT and GRE scores (0.1625):
GMATまたはGREが約16%ですね。確かに、スタンフォードやハーバードのGMAT平均は730くらいですから、平均点とランキングは相関性があります。16%もランキングを占めるというのは、かなり強力なインセンティブが働きそうな気がします。GMATを気にしないで合格を出したらランキングが落ちました、なんてことになったら入試担当者はどうなるのでしょうか。
• Mean undergraduate GPA (0.075):
学部時代の成績が7.5%とは、そりゃ優等生を合格させたくなりますね。。アメリカは数字がものを言う社会なのでしょうか。GPAの基になる成績の付け方が大学によって多少の違いがあった場合にはどうするのでしょうか。
• Acceptance rate (0.0125):
合格率はほんの1%強ですからどーでもいいくらいですね。
MBAとしては数字だけで合格不合格は決められないけれど、ランキングのためには数字を無視はできません。MBAとしては高得点の出願者に応募してもらえるか、複数のMBAに合格した場合に選んでもらえるか、を表してますね。少なくともMBAを目指すなら、学部時代も遊びほうけてないできっちり勉強したほうが良さそうです。
全体としては、定量化できるものをバランス良く盛り込んでいる印象を受けます。しかし、国際性や女性比率、卒業後10年後の出世率など気になるところは要素に含まれていません。ここがMBAランキングの限界と言うべきなのだと思いますが、あくまで数値化できて不公平な比較とならない項目しかランキングには含まれません。
一方で出願者の目線から言えば、Intangibleなところに相性が左右されることもあるでしょうから、MBAランキングは重要だけれども絶対視はしちゃいけないですね。
参考までに2024年 US Newsランキングです
1. Stanford
1. UPenn Wharton
3. Northwestern Kellogg
3. Chicago Booth
5. MIT Sloan
6. Harvard
7. NYU Stern
7. UC Berkeley Haas
7. Yale
10. Dartmouth Tuck
10. Virginia Darden
12. Duke Fuqua
12. Columbia
12. Michigan Ross
15. Cornell Johnson
16. Carnegie Mellon Tepper
16. U Texas Austin McCombs
18. Emory Goizueta
18. U Southern California Marshall
20. Indiana Kelley
20. UCLA Anderson
20. U North Carolina Kenan-Flagler
20. Vanderbilt Owen
MBAランキング: QS and Financial Times
QS/Financial TimesはUSスクールだけでなくEU・Asiaも含めてMBAランキングを作成しています。多少の違いはあれど顔ぶれ・順位は大きくは違いません。
QS MBA Ranking 2025
-
Stanford
-
UPenn Wharton
-
Harvard
-
MIT Sloan
-
London Business School
-
HEC Paris
-
Cambridge
-
Columbia
-
IE (Spain)
-
IESE (Spain)
-
INSEAD (France/Singapore)
11. Northwestern Kellogg
13. UC Berkeley Haas
14. UCLA Anderson
15. Chicago Booth
16. Yale
17. NYU Stern
18. Imperial College London
19. Oxford Said
20. SDA Bocconi (Italy)
21. Esade (Spain)
22. Michigan Ross
23. Duke Fuqua
24. IMD (Swiss)
25. National Univ. Singapore
Financial Times MBA Ranking 2024
1. UPenn Wharton
2. INSEAD (France/Singapore)
3. Columbia
3. SDA Bocconi (Italy)
5. IESE (Spain)
6. Northwestern Kellogg
6. MIT Sloan
8. London Business School
9. Cornell Johnson
10. Chicago Booth
11. Harvard
12. HEC Paris
13. Dartmouth Tuck
14. Duke Fuqua
15. Yale
16. Virginia Darden
17. Esade (Spain)
18. UCLA Anderson
19. UC Berkeley Haas
20. IE (Spain)
21. NYU Stern
22. CEIBS (China)
23. Stanford
24. Shanghai Univ (China)
25. ESCP (France)
GMAT Learning beyond 700はMBAをはじめ海外大学院を目指す方を応援する学習サイトです。
GMAT学習歴、TOEFLスコア、社費・私費などを全て問いません。MBA出願やスコアメイクの一助となれば幸いです。
以下の各リンクよりGMATや英語学習についてご参照いただけます。
ちょっとしたコラムや当ページの補足説明になります。
過去のGMATセクションについて紹介しております。
GMAT Learning beyond 700はFocus Edition以前の旧バージョンGMATに基づいた内容を含みます。
GMAT Focus Edition と 旧バージョンはスコアや形式が異なり、同じパーセンタイル・順位なら前者の方が40-50点くらい低いです。
645 (Focus Edition) = 700 (旧バージョン)
605 (Focus Edition) = 650 (旧バージョン)
がスコア換算の目安になります。受験体験記やビジネススクールのAdmissionsクラスプロフィールをチェックする際にご注意ください。